大学院文学研究科に「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies, 略称Global-J )」を設置

 早稲田大学では、2018年9月21日より、大学院文学研究科内に「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies, 略称Global-J )」(博士後期課程)を新設いたしました。このコースの新設は、Waseda Vision 150 に示された改革案をふまえ、さらには「スーパーグローバル大学創成支援」トップ型に採用された「Waseda Ocean構想」に基づいています。「Waseda Ocean 構想」は、未来を創造する研究・教育システムの構築と、研究・教育における徹底的な国際化の推進を目指そうとするものですが、そのための拠点の一つである「国際日本学拠点」は、真にグローバルな視野から日本文化を捉え直し、その成果を発信することを目標に掲げています。そうした理念を実現するのが、新設される「国際日本学コース」です。
 「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies=Global-J )」は、世界第一線で活躍する研究者の指導のもと、日本と世界各地域がそれぞれに蓄積してきた日本文学・文化研究の方法論と成果を融合させ、英語と日本語によるハイブリッドな教育・研究活動を行い、新たな「国際日本学」を創成しようとするもので、将来の日本学研究を国際的ステージにおいて牽引していく研究者や教育者を養成します。

 

大学院文学研究科「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies, 略称Global-J )」の新設について

 1890年、坪内逍遥らによって文学科が創設されて以来、早稲田大学は日本の諸文化を対象とする人文科学、文化科学を牽引してまいりました。そして2014年には、Waseda Vision 150将来構想に基づき、「人文学研究の世界標準確立」を目指す文学学術院グローバル化推進計画を打ち立てました。このたび大学院文学研究科に新設する「国際日本学コース(Global Japanese Literary and Cultural Studies=Global-J )」は、その構想を具体化し、実現するものにほかなりません。
 「国際日本学コース」は、世界のあらゆる大学から嘱望される、優秀な研究者でありかつ最高の教育者としての素養を備える人材を養成する、国際基準の大学院教育プログラムを行います。世界最高レヴェルのメンバーと共同し、英語・日本語両言語によるハイブリッドな研究指導やコースワークをはじめとする教育・研究活動を行い、世界のリーディング大学とのネットワークによる人材育成を実践します。
 なお、2018年9月に博士後期課程を先行して開始し、2021年度までには修士課程を開設します。修士課程は「博士一貫5年プログラム」を基本とし、博士後期課程に進学することを前提とします。しかし修士課程のみの修了、もしくは博士後期課程からの入学は妨げません。

 

1.理念

 本コースは、早稲田大学が蓄積した日本文学・日本文化の研究成果を十二分にふまえた上で、英語で海外に発信できる人材を育成します。基本的には日本語の学会誌で研究論文を発表し、日本語での教育機関などへの就職を目指す日本語日本文学コースなどに対し、従来の日本文学・日本文化研究の基礎の上に、欧米の文学理論や比較文学的方法論をも積極的に取り入れた研究を英語の研究論文や学会発表で発信していくことを目指します。また、欧米の日本文学・日本文化研究における新たな領域に対応するような研究者の育成にも努めます。
 講義・研究指導は英語と日本語の双方で行いますが、学位論文は英語を基本とします。

2.特長

(1)世界第一線の研究者による指導
 世界第一線の研究者を招いて指導を行います。専任教員のほか、ジョイントアポイントメント制度等により、世界で活躍する研究者と共同して教育・研究を展開します。また、研究指導のほか、将来国際的な舞台で日本学研究を牽引しうる研究者や教育者を養成すべく、幅広い知識、柔軟な応用力、豊かなスキルを習得するために、英語と日本語両言語によるコースワークを必修科目として設けます。

(2)早稲田大学の研究の蓄積と資源をフルに活かす
 日本文学をはじめ関連する領域の教員が共同して指導に当たり、日本語による教育、研究も並行して行います。国際日本学コースの学生は、日本語日本文学コースをはじめ関連するコースの学生と講義を共有し、共同でワークショップを開催する、等不断に交流します。日本の首都東京という地の利、そして早稲田大学の文学科創設以来125年を超える歴史の中で蓄積してきた知的資源を利用できるメリットを最大限にいかします。

(3)国際日本学の領域
 日本文学を起点とし、関連する日本学(日本語学、日本史、演劇、美術、サブカルチャー等)の領域へのアプローチも可能です。具体的には、literary and critical theory, media studies, translation studies, world literature, history of writing systems and literacy, Japanese and comparative mythology, theater and performance studies といった、日本学に不可欠の領域、また、近年注目を集めつつある最新の研究動向をも見据えていきます。

(4)世界に羽ばたく即戦力人材を育てる
 近年、「英語で専門を講義できる教員」の需要は急速に増えています。国際日本学コースでは、日本はもとより、アメリカ、アジア、ヨーロッパをはじめとする世界各地における「日本学」求人に対応できる即戦力となる人材を育成します。

(5)留学と海外との連携
 早稲田大学は、2008年よりコロンビア大学との日本文学ダブルディグリープログラムを実施してきました。また2014年より柳井正イニシアティブ グローバル・ジャパン・ヒューマニティーズ・プロジェクト(The Tadashi Yanai Initiative for Globalizing Japanese Humanities)により、UCLAとの相互の学生派遣、教員派遣などの連携事業を展開しています。早稲田大学大学院文学研究科は2014年より「スーパーグローバル大学創成支援事業」として、コロンビア大学とUCLAの3校をハブ拠点とする、国際日本学の研究ネットワークを構築してきており、国際日本学コースの教育、研究活動もまた世界の日本学研究をリードするこれら海外研究機関との連携のもとに行われます。

(6)角田柳作記念国際日本学研究所との連携
 2015年1月、国際日本学研究ネットワークの世界的拠点として人文学分野における日本学研究の発信と交流を推進するため、角田柳作記念国際日本学研究所(The Ryusaku Tsunoda Center of Japanese Culture)が早稲田大学総合人文科学研究センターに開設されました。以来、コロンビア大学東アジア言語文化学科所属教員および同科を修了し欧米各校で活躍している教員を客員研究員として迎え入れ、世界トップレベルの研究者との最高水準の共同研究ネットワークを構築しています。国際日本学コースの学生は、すぐれた研究者たちが本学を中心とした加盟校を循環するこの「知の回遊システム」を活用し、研究会やシンポジウムに参加し、成果をバイリンガルで発表していきます。

(7)入学試験
 博士後期課程の入学試験は、研究論文の評価と、英語能力、日本文学に関する基礎知識を中心として、書類審査と口述試験により選考を行います。入学試験情報は、こちらを参照ください。

(8)入学時期
 4月入学、9月入学のどちらかを志願者が選択します。なお初年度(2018年度)は9月入学のみとなります。
pdficon_small リーフレット(国際日本学)[PDF:1988KB]

大学院博士後期課程若手研究者養成奨学金

 博士後期課程の正規学生で奨学金を受ける年度の4月1日時点で満30歳未満の方が対象です。文学研究科の場合、2017年度については年間250,000~400,000円支給されます。また、在学中、TA、LA、助手などとして活躍することも期待されています。
詳細については、早稲田大学奨学課WEBサイトをご覧ください。