ブックタイトルRILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌
- ページ
- 72/230
このページは RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌 の電子ブックに掲載されている72ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
このページは RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌 の電子ブックに掲載されている72ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。
RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌
WASEDA RILAS JOURNAL大曲地区の景観(1988年10月撮影)2005年10月の写真熊野地区の景観(1988年10月撮影)豊後国田染荘(古墳時代以前~古代末期)させる水田景観と石造文化財、および薬師堂が現存している。現在の水田面積は二町たらずであり、三軒の農家が耕作にしているに過ぎない。あと10年ほどで、このムラの歴史的な使命は終焉する可能性が高い。規模が大きくないので、国家あるいは地方自体の丸抱え的な保存の方法も可能なのではないだろうか。第三には熊野地区があげられる。ここは、中世から続く六郷山寺院(国東半島における天台宗の寺院)の集落景観をよくとどめている。伝統的建造物群の価値も残しているといえよう。熊野磨崖仏が著名であり、観光収入もある。しかし、これが保存にとって両刃の剣であり、新たな観光開発を生む可能性も否定できない。以上が1988年における予測の内容である。2012年から振り返ってみると、第三はほぼ予測通り。そ70