ブックタイトルRILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

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概要

RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

WASEDA RILAS JOURNAL(12)301天地初立、有天皇氏、十二頭、澹泊無所施為而俗自化、木徳王、歳起摂提。兄弟十二人、立各一萬八千歳。地皇十一頭、火徳王、一姓十一人、興于熊耳龍門等山、亦各萬八千歳。人皇九頭、乗雲車、駕六羽、出谷口、分長九州、各立城邑。凡一百五十世、合四萬五千六百年。『春秋命歴序』(『太平御覧』巻七八)天地開闢、萬物渾渾、無知無識。陰陽所恣、天体始於北極之野、地形起於崑崙之虚、日月五緯、倶起牽牛。四萬五千年、日月五緯一輪転。天皇出焉、號曰天之象、法地之儀、作干支以定日月度、其治一萬八千歳。天皇被蹟有柱州崑崙下。次後地皇出。黒色而碧、號曰文悦。兄弟十一人。興於龍門熊耳山。其治一萬九千歳。次後人皇出焉。駕六羽乗雲谷口。兄弟九人。相象以別、分治九州。人皇治中輔、號曰握元。其治四萬一千六百歳。九頭紀時、有臣無官位尊卑之別。『春秋命歴序』(『逸書考』)これによれば、天皇は崑崙之虚に出現して一万八千年統治し、地皇は熊耳龍門等山に一万八千年(或は一万九千年)、人皇は九州で四万千六百年統治したという。統治年数や場所こそ全く異なっているが、『三皇經』の治世説話の枠組みが『春秋命歴序』に類似していることは明らかであろう。『春秋命歴序』と『三皇經』の治世説話に於ける大きな相違は、「三皇文」の有無である。これは、『三皇經』の作者が『春秋命歴序』の治世説話に基づいて、三皇の治世説話を新たに考案し、その中に「三皇文」を付加したためであると推測される。顧頡剛『三皇考』(燕京大学哈佛燕京学社。一九三六)二五、安居香山・中村璋八編『緯書集成』(河北出版社・一九九四)を参照。(26)大淵注二前掲論文を参照。(27)三皇の治世説話の成立直後の東晋末には、「三皇文」を用いた?祭が考案されている。そこでは三皇君を座に下ろして饗応しているので、「三皇文」を用いた?祭が考案された頃にはすでに三皇君が「三皇文」の中心的神格としての位置づけが明確となっていたことがわかる。拙稿注二前掲論文(二〇一〇)を参照。