ブックタイトルRILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

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概要

RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

WASEDA RILAS JOURNAL(21)Verne (1873), p.50(邦訳p.109).(22)本論ではショーペンハウアー‐デ・キリコの文脈からガス灯を「室内」性の象徴と捉えた。ヴェルヌ研究におけるガス灯の象徴性については以下を参照。阿尾安泰「『八十日間世界一周』をめぐって――「空間」・「時間」・「資本」――」『比較社会文化』第12巻、2006年、pp.79-88.(23)以下では永遠回帰が幾度も引き合いに出されている。Michel Serres, Jouvences sur Jules Verne,Minuit, Paris, 1974(ミッシェル・セール著、豊田彰訳『青春ジュール・ヴェルヌ論』法政大学出版局、1993年).ヴェルヌにおける時間と空間の円環性はしばしば指摘される。(24)Nietzsche (APZ), p.303(邦訳下巻p.123).以下、ニーチェからの引用は、デ・キリコが典拠にしたと推測される当時の仏語訳に拠る。訳文は仏語訳に合わせて変更した。(25)Verne (1873), p.47(邦訳p.104).(26)ただしヴェルヌ研究ではこの旅の無償性に疑問も呈されている。阿尾前掲論文を参照。(27)Nietzsche (APZ), pp.35-36(邦訳上巻p.50).(28)Giorgio de Chirico,“Noi metafisici…,”in: Cronached’attualita, febbraio 1919, reprinted in:De Chirico (1985), pp.68-69.(29)長尾前掲書、pp.77-104.(30)Friedrich Nietzsche, Henri Albert (tr.), La volontede puissance: Essai d' une transmutation detoutes les valeurs (etudes et fragments), Le livre depoche, 1991, p.44(フリードリッヒ・ニーチェ著、原佑訳『権力への意志(上)』ちくま学芸文庫、1993年、p.70).(31)永遠回帰を生きる者はさらに二重の意味で幽霊である。一つには回帰する者として(フランス語の幽霊[revenant]は「戻ってくる者」を意味する)。もう一つには、無限に繰り返される自分自身の後を追う者として、つまり自分自身に取り憑く者として、である。(32)この点については以下で論じた。長尾天「フープと永遠――ジョルジョ・デ・キリコ《通りの神秘と憂愁》について――」『エクフラシス』第5号、早稲田大学ヨーロッパ中世・ルネサンス研究所、2015年、pp.112-130.(33)Giorgio de Chirico,“Phileas Fogg,”in: L' italiano,nos.42-43, 1936, reprinted in: De Chirico(1985), p.330.「ボルティモア」はヴェルヌ『地球から月へ』(1865)の「ボルティモア大砲クラブ」を想起させる。(34)Nietzsche (APZ), p.338(邦訳下巻p.170).(35)Giorgio de Chirico, Memoria della mia vita, TascabiliBompiani, 2008 [1 st edtion: Rizzoli, 1962],p.170(ジョルジョ・デ・キリコ著、笹本孝、佐々菫訳『キリコ回想録』立風書房、1980年、p.151).訳文は若干変更した。(36)Verne (1873), p.214(邦訳p.446).(37)《福音書的静物I》の画面左の画中画に描かれたイオニア式列柱のシルエットと青い背景は、フォッグ氏の散歩について述べられた次の一節を想起させる。「散歩するのは常にかわらぬ同じ場所、寄木細工の床板を張った玄関ホールか、あるいはまた、赤斑岩の二〇本のイオニア式列柱が青いステンドグラスの丸天井を支えている回廊であった」。Verne (1873), p.3(邦訳p.12).図版出典図1Ara H. Merjian, Giorgio de Chirico and the MetaphysicalCity: Nietzsche, Modernism, Paris, YaleUniversity Press, New Haven & London, 2014.図2, 5ab, 6, 8, 10Paolo Baldacci, Susan Wise (tr.), Giorgio de Chirico1888-1919 la metaphysique, Flammarion, 1997.図3ab, 4, 7, 9Jules Verne, Le tour du monde en quatre-vingts jours,J. Hetzel et C ie , Paris, 1873.208