ブックタイトルRILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

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概要

RILAS 早稲田大学総合人文科学研究センター研究誌

千葉県栄町龍角寺50号墳のデジタル三次元測量・GPR調査NDS6E区DS5F区RK1C区DS1D区RK0A区DS4B区DS3DS20 (S=1/400)10m図4龍角寺50号墳の測量地区割図ンを2本引いた。実際には樹木などの視界の問題もあるため、RK0とRK1から見える直線が調査範囲を明示するA ~ Iを結んだ外周と接する点にDS1~ DS6を設定し、墳丘を大きく6地区に分けた(図4)。各地区はA ~ F区と呼称し、それぞれを任意の3~6の小地区に分け、A1、A2、A3、、、という具合に設定した。その上で、各小地区単位を視認できる場所にそれぞれ開放でK1~14の基準杭を設定し、樹木の死角が完全になくなるようにした。次に、設定した大地区・小地区をスズランテープで現地に明示した後、TS3台(LeicaTCR805・SokkiaSET20KS・SokkiaFX105)を基準点に設置して、小地区単位での測距作業を開始した。測距に際しては、20~30cm間隔で無作為に選点したが、各点が不規則三角形網(TIN:Triangulated Irregular Network)を描くように心がけた。測距が終わった地点は、割箸の一方にガムテープを巻いたカラーピンポールを設置して座標の取得範囲の重複が起こらないようにした。小地区毎に全面がカラーピンポールで埋まるように作業を進め、各大地区が終わった段階で全てのカラーピンポールを抜いて、次の大地区に移動した(図5)。座標はTSの機能を使用して内部メモリに記憶し、作業終了後、宿舎でPCにエクスポート、バックアップして毎晩整理した。本調査中に測距した座標は、合計27,452点である(測量作業は8日間なので、1日平均3,500点弱)。今回の調査は1日平均4名と人数が少なく、使用機材が古いという限界があったものの、最新のFXを2人1組で作業した場合、1台で1日2,000点を越えるほどの作業が可能である。以上、本調査におけるデジタル測量の方法につい223