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講演+シンポジウム 〈日本〉都市の制度と社会・文化 -「股旅もの」「ヤクザ」「不良少年」からの検証-

主催:早稲田大学国際日本文学・文化研究所

日時:2011年11月12日(土) 13:30~17:30

会場:早稲田大学戸山キャンパス36号館581教室

入場無料/事前予約不要

【開催の趣旨】

都市化は、都市の秩序を維持するための規律・規範を創出し、新たな法規と規制方法を展開させた。それは一方で、規制・規範への包摂・馴致を促すとともに、他方で、統制からの逸脱、規制に対する反逆、規範への背反を生じさせた。すなわち都市化は、"犯罪"・"非 行"の増大、"不良"少年の増加、都市"暴動"の発生といった事態を生じさせた。こうした現象には、必然的に社会・文化的な要因が刻印されており、したがってそれらは、「制度」と「都市」のかかわりを解明するための格好の素材たり得る。


また、都市化は逆に人々の間に都市への背反と都市からの離脱願望を醸し、アウトロー=自由人への憧れを生み出した。たとえば都市化が進行した時期は、股旅ものの主人公であるやくざが、小説・映画などを通じて社会の底辺に生きる人々=大衆の共感を呼び、大衆文学を生み出していった時期にあたる。制度化された秩序への反逆、権力への怒りとい った要素を、そこに読みとることは容易である。


以上のような問題関心のもと、第Ⅰ部の講演では、現代(戦後)の日本に焦点をあてて、文学研究・映画研究の角度から「股旅もの」と「やくざ映画」に迫る。つづいて第Ⅱ部のシンポジウムでは、アメリカからの研究者も迎えて、戦前日本における「不良少年」・「ヤクザ」・「任侠文化」の実態を可視化し、それを通じて1920 年代前後の時期の都市空間と政 治秩序・社会意識の構造を解明する。

第Ⅰ部 講演―文学・映画からの接近

高橋敏夫(早稲田大学文学学術院)
   「股旅ものの戦後史―移動する孤立者、または夢の移動」

一木 順(筑紫女学園大学大学院
    「やくざ映画と戦後―『仁義なき戦い』と原爆の記憶」

●休憩

第Ⅱ部 シンポジウム―歴史学からの解明

デビッド・アンバラス(ノースカロライナ州立大学)
   「不良少年と近代東京の都市空間」

エイコ・マルコ・シニアヮー(ウィリアムズ大学)
   「戦間期におけるヤクザの"政治参加"―近代・制度の検証」

藤野裕子(早稲田大学文学学術院)
   「戦前の都市下層労働と任侠文化」

●休憩

ディスカッション「近代日本都市の制度と社会・文化」

登壇者:

 デビッド・アンバラス

 エイコ・マルコ・シニアヮー

 藤野裕子

その他

【会場アクセス】 JR山手線「高田馬場」駅より「早大正門」行バス、「馬場下町」下車徒歩2分

東京メトロ東西線「早稲田」駅下車徒歩3分 東京メトロ副都心線「西早稲田」駅下車徒歩12分

ポスター類

ポスター

配布用表

配布用裏 

■【連絡先】

〒162-8644 新宿区戸山1-24-1 電話:03-5286-3711  

 E-mail:wijlc@j-lit-cul.com

早稲田大学国際日本文学・文化研究所

重点領域研究「世界と共創する新しい日本文学・日本文化研究」

国際日本文学・文化研究所HP(WIJLC) http://www.j-lit-cul.com/index.html