イナルコ・プロジェクト 国際ワークショップ
国際ワークショップ 「記 憶 の 痕 跡」
会場:早稲田大学 本部キャンパス 1号館2階 現代政治経済研究所会議室 日時:2010年10月16日(土) 10:30~18:00 共催:フランス国立東洋言語文化研究学院 |
戦中・戦後から現代にいたる文学・美術を中心に、「記憶の痕跡」という新しい切り口から、日本とフランスの研究者が、それぞれの分野・テーマで問題提起を試み、話し合います。
プログラム
発表(午前の部 10:30-12:00/午後の部 13:30-16:10)
午前の部(10:30-12:00)
1・中島国彦(早稲田大学文学学術院教授:日本文学)
「「凝視」と「想起」の間―永井荷風・谷崎潤一郎・志賀直哉の戦中・戦後」
2・千葉俊二(早稲田大学教育・総合科学学術院教授:日本文学)
「記憶装置としての写真・映画―谷崎潤一郎『細雪』と小津安二郎「戸田家の兄妹」」
3・アンヌ・バヤール‐坂井 (INALCO日本言語文化学部教授:日本文学)
「開高健とベトナム―戦争の記憶を作るのか、探るのか」
4・ミシェル・ド・ボアシュ (INALCO日本研究科博士課程:日本文学)
「大岡昇平の戦争小説における記憶の空白」
5・ルードヴィック・クラン(INALCO日本研究科博士課程:日本文学)
「二つの戦争のエクリチュール:和解と断裂―竹山道雄の『ビルマの竪琴』と大岡昇平の『野火』
に基づいて」
午後の部①(13:30-14:50)
1・大川内夏樹(早稲田大学大学院文学研究科博士課程:日本文学)
「傷痍軍人と戦争詩―兵士の記憶」
2・カリーヌ・アルネオド(INALCO日本研究科博士課程:日本文学)
「影のない言葉、記憶の身体性―日本の第一次戦後詩の断章的研究」
3・塩野加織(早稲田大学大学院文学研究科博士課程:日本文学)
「活字が刻む記憶―〈戦後初〉の表記制度改革と文学者」
4・榊原理智(早稲田大学国際学術院准教授:日本文学)
「占領期批評の記憶と忘却―『近代文学』と検閲」
5・十重田裕一(早稲田大学文学学術院教授:日本文学)
「文学テクストに刻印された二つの検閲の痕跡―交錯する内務省とGHQのメディア規制」
6・丹尾安典(早稲田大学文学学術院教授:美術史)
「戦後の天皇イメージをめぐって」
休憩
午後の部②(15:00-16:10)
1・三ツ堀広一郎(東京工業大学外国語研究教育センター准教授:フランス文学)
「物質と記憶―保坂和志の小説をめぐって」
2・千葉文夫(早稲田大学文学学術院教授:フランス文学)
「岡本太郎と「場所」の記憶」
3・大澤啓 (INALCO日本研究科博士課程:美術史)
「芸術としての裁判―赤瀬川原平による千円札事件公判記録の芸術的「流用」」
4・奥間政作(早稲田大学大学院文学研究科博士課程:美術史)
「戦(いくさ)は描かれたか―米軍統治下(アメリカ)における沖縄戦の記憶」
5・河田明久(千葉工業大学准教授:美術史)
「阪急西宮球場の博覧会空間―「支那事変聖戦博」から「アメリカ博」へ」
6・ミカエル・リュケン(INALCO日本言語文化学部教授:美術史)
「骨の美学のために」
【討議】(16:30-18:00)
【懇親会】(18:30-)
終了後、懇親会を開催します。