アジア・プロジェクト 講演会
張哲俊氏 特別講演会
『万葉集』の柳の蘰と中国の「折楊柳」・柳圏
早稲田大学戸山キャンパス33-2 号館2 階 第一会議室 日時:2010年6月15日(火) 16::30~18:00 使用言語:日本語。参加費無料/予約不要 |
張哲俊氏略歴
1995 年北京大学中文系で博士号取得後、現在、北京師範大学教授。中国文学に関わる非常に深い見識をもとに、 中国と日本という和漢比較の立場から研究を展開。その研究領域は、謡曲をはじめとする日中の古典演劇や、『源 氏物語』の漢訳、日本における中国文化受容など広範にわたり、近年では韓国も含め東アジアを視野に入れて、 幅広くさまざまな研究プロジェクトで活躍中。「母題与嬗変:从《枕中記》到日本謡曲《邯鄲》」で第二回中国 宋慶齡基金會孫平化日本学論文賞を、「母題与嬗変:中国歴史上的明妃故事到日本謡曲《王昭君》」で中国社会 科学院第一回外国文学評論賞を受賞。『中日古典悲劇的形式―三個母題和嬗變的研究』(上海古籍出版社、2002)、 『中國題材的日本謠曲』(寧夏人民出版社、2005)など著書・編著多数。
講演内容
「柳」は『万葉集』に多く見られ、「柳蘰」という表現でもまた詠まれている。この柳蘰とは、従来、旅立つ人 に柳の枝を環にして無事に帰ることを祈って送る中国の風習を映し出したものというのが一般的な解釈であった が、はたしてその通りなのだろうか。そもそも中国における柳環とは何を指しているのだろうか。また、漢代以 来、楽府題になり別離を表す「折楊柳」とは何のことで、両者間に関係はあるのだろうか。 本講演では、張哲俊氏によって新たな見解が示される。
【問合せ先】 早稲田大学文学学術院 高松寿夫 〒162-8644 新宿区戸山1-24-1 E-mail:hisaot@waseda.jp Tel: 03-5286-3707 |