卒業生の声 Vol.5
【テレビ局】髙木 萌実
Moemi Takagi
いつか自分で脚本を書き、
プロデュースも演出もしてみたい。
日仏共同で映像制作をするのが夢です。
──なぜ仏文コースを選んだのですか?
映像や演劇に興味があり文学部に入ったので、仏文に進むとは思っていませんでした。でも必修の第二外国語でフランス語をやってみたらすごく面白くて魅力的。どうしようかと迷い始め、いろんな先生に相談しました。もちろん映像・演劇は勉強したい、でもフランス語も本気で学んでみたい。迷いに迷って、結果フランス語を選びました。せっかく面白いと思えたフランス語を続けないのはもったいないし、今やらないとずっとやらないだろうと仏文に決めたんです。
──仏文コースに進んでみてどうでしたか?
思った以上にフランス語は難しくて、壁にあたりました。でも仏文に進んだことを後悔したことはありません。なぜなら仏文でなければありえないような出会いがあったからです。先生も生徒もすごく個性的で、研究分野も違えば、興味をもっている世界も違う。だから一緒に話すのは楽しいし、自分がついていけない話題でも、聞いているだけですごい刺激になりました。
──先生と一緒に話す機会は多いのですか?
仏文は先生と気軽にいろいろなことを話せる環境だし、生徒と一緒になって熱く議論もしてくれます。どの先生も生徒のことをものすごく親身になって面倒をみてくれます。私のことで言えば、もし仏文でオディール先生と出会っていなければ、フランス語に自信のなかった私を先生が見捨てずにサポートしてくれなければ、フランス留学は叶わなかったかもしれません。本当に感謝しています。
──いつどこに留学されたのですか?
3年生の秋から4年生の秋までの1年間、フランスのリヨンに留学しました。リヨンはリュミエール兄弟が映像をスクリーンに映して大勢で見ることに成功した映画の発祥地なんです。だから留学するならリヨンと決めていて、フランス人の映画に対する意識だとか、映画とどう関わっているかを肌で感じたかったし、フランスの文化についても知りたかったんです。私の留学プログラムは前半が語学の習得がメインで、後半はフランス人と一緒に映像や演劇の授業を受けました。
──就職も映像関係を目指したのですか?
私は、自分で脚本も書いて、プロデュースもして、演出もしたい。自分が生み出した物語を映像で届けたいと思っています。だから卒業後の進路を考えた時、映像の大学院に行くか、専門学校に行くか、それとも就職するかですごく迷い、最終的には映像関係の会社に就職しようと決めたんです。いろいろ受けてテレビ局を選んだのは、今の日本で最も可能性を感じているのがテレビドラマで、ドラマを作る現場を体験したかったからです。
──就職で仏文だったことは有利でしたか?
直接的にではありませんが、面接の時に映画について興味がありリヨンに留学したことを話すと、とても興味を持って聞いてもらえました。英語圏へ留学する人に比べたら、フランス語圏への留学は珍しく、しかもパリではなくリヨン。だからだと思うのですが必ずといっていいほど「どうして?」と聞いてもらえたのは私にとってはありがたかったですね。就職して今すぐフランス語は役には立たないかもしれないけれど、いつか仕事にも生かしたいし、日仏共同で映像制作をするのが夢です。日本とアジアは多いけれど、ヨーロッパと日本はまだまだ遠いから実現させてみたいですね。
──コース選びについて後輩へのアドバイスは?
フランスに興味があるのに、大学から始めて4年でフランス語がなんとかなるはずはないとあきらめてしまう人が多いんです。でもそんなことはありません。私みたいに留学することもできるし、留学をしていなくてもペラペラになっている子もいます。トライしないであきらめるのは、あまりにもったいない。仏文に進めば、先生も熱心に面倒をみてくれるし、刺激的な仲間も多い。一歩踏み出してみることをすすめたいですね。