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卒業生の声 Vol.6
【大学院修士】
瀬尾 周平

Shuhei Seo

好きな作家を原書で読みたいと仏文へ。
わずか3年ですがフランス人と
楽しく会話ができるまでになりました。

 

──なぜ仏文コースを選んだのですか?
大学に入学したときは文化構想学部だったのですが、もともと文学に興味があり、ずっと勉強を続けていくためには語学もできないといけないだろうと、文学部に転部することを決めました。なかでも仏文を選んだのは、好きな作家や哲学者がフランス語系の人が多かったからで、ジル・ドゥルーズを原語で読みたいと思ったのも大きなきっかけでした。

 

──その時フランス語は話せたのですか?
フランス語は大学の1年生の時、第二外国語で初めて学びました。だから仏文に進んだ時点で話せるわけはなく、フランス語のレベルなんてごくごく普通の学生と同じ。そんなほぼ初心者の僕が約3年で、フランス人と自由に会話ができるようになれたのですから、誰でもやろうと思えば、フランス語はマスターできます。ただ英語とは違い馴染みがないから、きっと出来ない、どうせ無理と思い込んでいるだけだと思いますよ。

 

──どうしてマスターできたのですか?
当然、仏文ならフランス語や会話の授業も多いから、授業だけでもずいぶんフランス語は上達します。でも僕の場合は、なんといっても1年間フランスに留学したことが大きかったと思います。しかもパリやリヨンのように日本からの留学生が多い街ではなく、あえてフランス西部ブルターニュ地方のレンヌという街を選んだことが、大正解でした。

 

──なぜあえてレンヌを選んだのですか?
せっかく留学するなら、フランス人とフランス語で生活をしなくてはいけない環境に自分を追い込み、強制的にフランス語を勉強するような状況を作りたかったんです。レンヌはモン・サン=ミッシェル観光の起点となる都市なので、知っている人も多いと思いますが、1年間この街で暮らして5〜6人しか会わないくらい住んでいる日本人は少ないんです。学生寮に入って生活をしたのですが、毎日フランス人の友人にいろいろむちゃぶりされながらフランス語を鍛えてもらいました(笑)。

 

imgParoles0601──フランス留学を勧めますか?
語学の上達には留学してフランス語漬けの毎日を送るのが一番ですが、僕が選んだような環境にあえて留学するつもりなら、どうしても事前にある程度の語学力を身につけておく必要があります。それをサポートしてくれたのが仏文の先生方です。フランス語の授業や会話の授業はもちろん、それ以外でも全力で熱心にバックアップしてくれました。今あるのは先生方のおかげ。いくら感謝しても足りないくらいです。もしフランスに留学したいと考えているなら、仏文は最高だと思いますよ。

 

──コース選びにアドバイスはありますか?
仏文だからといって、僕のように文学を研究している人ばかりではありません。フランスに関わること、フランス語に関わることなら、なんでも勉強できるのが仏文と考えた方がいいと思います。実際、映画に関心があって仏文に来た人もいるし、シャンソンで卒論を書いた人もいます。ファッションや絵画も研究テーマにできるし、仏文でフランス哲学を学びパリの大学院に進んだ友達もいます。もっと現実的にフランス語学習得の場と考えてもこれ以上素晴らしい環境はないと思いますよ。

 

──大学院で何を研究されるのですか?
留学する前はただ漠然と「大学院に行くのもいいかなぁ・・」と考えていましたが、フランスに行ってからは「大学院に進学しよう!」と気持ちが決まりました。修士課程では、20世紀の詩人で画家のアンリ・ミショーを専門にしようと思っています。まずは研究者として一人前になるために一生懸命に勉強しますが、これからやらなければならないことは山のようにあります。仏文のホームページでインタビューを受け「やる!」と言ったからには、頑張らなければいけませんよね(笑)。