卒業生の声 Vol.29
【メディアエンタメ企業】河上 由衣
Kawakami Yui
仏文に誘ってくれた友達に感謝。
フランス語が苦手でも
予想以上に楽しく素敵な場所でした。
──なぜ仏文に進むと決めたのですか?
どのコースに行くかまったく考えていませんでした。1年の時クラスが一緒だった友達の何人かが仏文に行くというので、みんなと一緒ならどんな授業でも頑張れそうだと思って仏文に決めました。フランス語は苦手だったんですが、仏文コースの卒業生インタビューを読むとフランス語が得意でなくてもいろいろ学べると書いてあったし、文学部だけれど文学だけでなく文化についても学べるとあったので、それなら楽しそうだと思いました。
──仏文に進んでみて実際はどうでしたか?
予想以上にいろんなことが学べてとても楽しかったです。フランス語で読む授業でも難しいものばかりではなく、お菓子のことなどフランスの今を知ることできる内容だったり。コロナ禍でオンライン授業でしたが、先生方が授業をするだけでなく、ご自身のフランス留学時のエピソードを話してくださったり。そんなことが私的には興味深く、フランス人はバケットをそのまま手に持って囓るとを聞くと自分で行って確かめてみたくなりました。
──仏文ならではの魅力は何だと思いますか?
このインタビューを引き受けたのは、仏文が言語を読み書きするだけの場所だったら私は卒業できていない。でもこんなにフランス語ができない私でも、仏文は楽しく、ちゃんと卒業できたと後輩に伝えたかったからです。先生はどんな人も尊重してくれるし、どういうことに興味があってもそれを「違う」とか「ダメ」だとは決して言いません。私はアイドルについて卒論を書いたのですが、アイドルとフランスってまったく関係ないんです。
──卒論でアイドルと聞いた先生の反応は?
「フランス」「アイドル」と検索しても何も出てこない、そんなフランスでアイドルの魅力を発信するにはどうすればいいかをテーマにしたいと言ったら、文献が少ないから研究するのは難しいと反対されると思いますよね。でも仏文の先生はそんなことは言いません。良いからやってみてダメだったら途中で変えればいいと応援してくださり「僕には全然わからないけど」と言いつつ本を探してくれたり、ネットで調べることも許してくれました。
──卒業後はどんな仕事をするのですか?
ずっと前から希望していたメディアエンタメ系の企業で働きます。友達が一緒だから仏文を選びましたが、自分が働き始めて最初のオリンピックがパリだということも理由のひとつだったんです。オリンピックは競技だけでなく、その国の文化を発信する上でも大きな意味があると思っていたので、就職活動では仏文で文化について学んだこと、そこで得たフランスにまつわるエピソードを話すと「あ、そうなんだ」と興味をもってくれました。
──仏文にするか迷っている後輩に伝えたいことは?
自信をもって仏文に決めた方が良いよ、絶対に損はないよ、と言いますね。外国の文化を知らず、日本大好きみたいな感じで育った私でもフランスと関わることでいろいろ考えることができました。私だけでなく卒論でアニメやキャラクターをテーマにした子もいるし、途中で卒論のテーマを変えた先輩もいます。それでも先生方はきちんと受け入れてサポートしてくださるから、安心して仏文を選んで大丈夫です。