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卒業生の声 Vol.7
【農林水産省】
原 詩織

Shiori Hara

国家公務員試験に挑戦する私を
先生が親身に助けてくれた。
その優しさこそが仏文の魅力です。

 

──なぜ仏文コースを選んだのですか?
大学に入る前、仏文コースは考えていなかったし、どのコースに進むのかまったくわかりませんでした。1年の時にフランス語を選択したのがフランス語との出会いで、4年間は続けたいと思ったのが仏文コースを選んだ理由のひとつではあります。でもそれよりも仏文コースが少人数でこじんまりしていて、先生や友だちと仲良くなれそうだと感じたことがいちばんの決め手になりました。

 

──仏文コースに進んでどうでしたか?
語学の勉強はけっこう好きで、英語だけでなくフランス語ができるようになれば、フランスが公用語の国はいっぱいあるのでいいんじゃないかと思ったのです。でもフランス語はけっこう難しかった。でも後悔はしていません。なぜなら初めて出会った言語がだんだん理解できるようになるのが楽しかったからです。ちょっと難しい文章でも勉強していくうちに読めるようになるのは嬉しい。そしてなんといっても良かったのは仏文の先生が優しいことです!

 

──先生がどんな風に優しいのですか?
ゆるくて、ふわふわしている感じが、いいんです。フランス語・フランス文学コースではあるけれど、それ以外でもやりたければなんでもやらせてくれます。フランスに関することなら何でもいいと受け入れてくれます。上から決して押しつけないし、こうすべきと決めつけないところが、好きです。学生が困っていると放っとおけずに助けてくれます。私は大須賀先生のおかげで卒論を書きあげることができたと思っています。

 

──どんな卒論を書いたのですか?
卒論のタイトルは「シャトーブリアンとフランス革命」です。歴史が好きだったので、卒論は歴史系にしようと思い、フランスの歴史の中でいちばん大きな出来事であり、世界中に影響を及ぼしたフランス革命を選びました。それまで身分の低い人は生活が苦しくてもしょうがないと思っていたけれど、現状を変えるべきだと革命を起こす。その頑張る力に魅力を感じたし、フランス革命の人は皆平等であるという思想はその後の世界の流れを変えたと思っています。ちなみに漫画の「ベルサイユのばら」は全巻買ってもっています(笑)。

 

imgParoles0801──卒論で何を先生に助けてもらったのですか?
私は農林水産省に就職したのですが、4年生の前期がちょうど国家公務員試験の勉強をしなければならない時で、この時期に卒論も書かなければならず、卒論がまったく進んでいなかったんです。そんな私を見かねて、大須賀先生は私の興味があることや卒論で書きたいと思っていることをゼミの授業に取り入れてくれたんです。授業を聴くことで卒論が見えてくる。先生がそこまで親身に助けてくれるのって、仏文ならではだと思うし、感激ですよ。

 

──なぜ国家公務員を目指したのですか?
大学生になって仏文の授業だけでなく、できるだけいろいろな国の文化を学べる授業をとりました。広く外国のことを勉強すればするほど、私は日本が一番好きなんだと強く思うようになり、この日本をもっと良い国にするための仕事がしたいと選んだのが国家公務員なんです。それに自分の関わった仕事がテレビのニュースや新聞ですぐに取り上げられることにもやりがいを感じるだろうと思いました。国家公務員試験に受かって農林水産省にしたのは他よりも雰囲気が穏やかに感じたからです。

 

──コース選びについて後輩へのアドバイスは?
仏文から公務員になる人は少ないので履歴書の語学の欄にフランス語検定とか書いておくと面接官が興味をもって質問をしてくれました。そんな風に今は珍しいフランス語が就職の時に役に立つのも仏文のメリット。でもなんと言ってもコース選びには雰囲気が大事だと思います。コースごとに雰囲気が違うから必ず事前に確かめた方がいい。どんな先生がいて、どんな友だちに出会えそうか、授業やガイダンスにでたり、コース室を訪ねてみるのもいいと思います。私は仏文で先生にも友だちにも恵まれました。卒業した今もあの温かな雰囲気が変わらないで欲しいと思っています。