卒業生の声 Vol.31
【IT系企業】中島 美穂
Nakajima Miho
4年生で休学してフランス留学。
イレギュラーな決断も
応援してくれるのが仏文の魅力です。
──なぜ仏文に決めたのですか?
幼い頃からフランスに漠然とした憧れや好奇心があり、英語以外の外国語の習得に関心があったからです。このサイトで卒業生がいきいきと仏文の魅力を話しているのを見て、きっと素敵なところだろうと進級を楽しみにしていました。コースガイダンスは、仏文だけでなく演劇映像と美術史にも行きましたが、仏文ならフランスに関わることなら映画でも美術でも卒論に書けるし、幅広いことが学べると聞いたので、迷わず仏文に決めました。
──仏文を選んでよかったことはなんですか?
何よりもフランス語やフランス文学を学び文化を理解することによって、日本で生まれ育った私が、今までとは違う新たな視点をもつことができるようになったことです。文学や芸術といった人生を彩ってくれる手段を学んだ経験は、今後の人生を豊かなものにしてくれると思います。たくさんの学びを与えてくださった尊敬できる先生方やこの先もずっと大切にしたい友人と出会えたことも仏文を選んだことで得られたかけがえのない財産です。
──仏文ならではの魅力はなんですか?
学生ひとりひとりの考えを尊重してくれるところです。実は私、フラダンスのサークルに力を入れていて、コロナ禍だということもあり、留学はまぁいいかなと思っていたのです。でも3年生の冬に引退したらやっぱり行きたいと思うようになり、4年生になるタイミングで1年間休学してフランスに留学したんです。そんなイレギュラーな決断をした私の背中を押し「無事に帰ってきてね」と送り出してくださった瀬戸先生にとても感謝しています。
──卒論は何をテーマに書いたのですか?
フランス留学中にパリ・オペラ座でバレエを鑑賞し、世界最高峰の芸術に触れて心を動かされたことから、卒論でもバレエに関することを書きたいと思い、オペラ座を中心とするバレエ芸術、バレエの踊り子とエドガー・ドガの絵画や彫刻作品との関わりについて考察しました。私みたいに仏文は文学だけでなく舞台芸術や絵画はもちろん映画や映画音楽について卒論を書いてもいいし、カフェの文化や香水について書いた人もいるくらい自由です。
──どんな仕事をするのですか?
IT系企業に就職します。選んだ理由は2つあります。1つ目は、仏文で学び留学をしたことでフランスという外側の視点で日本の魅力を見直すことができたので、ITという現代生活に欠かせない基盤から日本の社会を支えてアップデートすることに貢献したいと思ったからです。2つ目は、IT業界は場所も時間も問わずリモートワークで自由に働ける環境が整っているので、毎年フランスに旅行して、まだ見ぬフランスの魅力を現地で体感したいと思っている私にはぴったりだと感じたからです。
──これからコースを選ぶ後輩へのアドバイスは?
私も憧れはあったけれど、決してフランスに詳しくない状態で仏文に来ましたが、幅広いことを学ぶなかで自分が面白いと思ったり、興味がわくようなことが見つかり、それを卒業論文で書くのはすごく楽しい経験でした。フランスに少しでも関心があって知的好奇心が旺盛であれば、どんな人でも受け入れてもらえる環境が仏文にはあります。仏文での学びを通して知識や教養を深める体験は貴重なものだと思います。ぜひ選択肢に仏文を入れてみてください。