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卒業生の声 Vol.15
【印刷メーカー】
森 千紗

Mori Chisa

仏文なのにアメリカに留学という
人と違うことをしても
認めてくれるのが、仏文の魅力です

 

──なぜ仏文コースを選んだのですか?
小学校の頃から英語は勉強していて、語学が好き。だから英語は大学でなくても自分で勉強できるから、あえて仏文を選びました。瀬戸先生が「イギリスはシェイクスピア、ドイツはゲーテと決まっているが、フランスにそういうのはない。なぜなら沢山いるから」と言ったのを聞いて、素敵だなと思ったこと。鈴木先生が「仏文に来て絶対に後悔はないよ」と言ってくれたことも、あと押しをしてくれました。

 

──仏文はあなたの期待どおりでしたか?
正直、フランス語は大変でした。なぜならアメリカへの留学を決めていたので、そのための英語の準備と初めてのフランス語の授業が重なったからです。でも留学から帰ってきて、仏文でよかったと痛感しました。なぜなら仏文なのにアメリカに留学するという普通ではない選択をした私をなんの問題もなく送り出してくれたからです。さらに帰ってきた時も仏文の有名人になっていて「アメリカに行っていたのはキミか」と興味を持って、受け入れてくれました。

 

──なぜ仏文なのにアメリカだったのですか?
フランス語は日本で学ぶけれど、英語は日本で日本人の先生から習うものではないと思っていたから、私にとって留学は当たり前のことだったんです。1回目は1ヵ月、2回目は1年間留学したので卒業は1年遅れました。でも英語と仏文、学生時代にどちらも欲ばったことは正解でした。フランスという国の言語や文化のフィルターを通して英語の世界をみることに繋がりました。

 

──卒論も英語とフランス語に関わっている?
卒論は『ノルマン=コンクェスト以降の中世英国』です。フランス人がイギリスを植民地化したノルマン王朝の時代に、フランスの風がイギリスにどんな影響を及ぼしたのかを研究しました。フランス語を通して英語が勉強できるのがとても面白かった。自分は日本人だけど、フランスという立ち位置から、イギリスやアメリカを見られるのはなかなかできない経験でした。

 

──卒論も先生は快く許してくれた?
はい、「珍しいね」とは言われましたが、私の自由にさせてくれました。自分のやりたいように進めたい私にとって、担当の瀬戸先生の放任主義はありがたかったです。きちんと見守ってくれていて、こちらが勉強したいエリアのことを話すと、参考になる本を的確に選んで、こういうことが書いてある本だから読んでみるといいと貸してくれる。そんなサポートをいつもしてくれました。

 

imgParoles1001──就職活動において仏文でよかったことは?
仏文でプラスになったことはあっても、マイナスになることはありませんでした。英語、アメリカについては、面接官も英語を勉強しているので結構知っています。だから仏文だというと珍しがられます。もう一つ違う国の語学や文化を知っているのは、絶対に強い。視野が広いとアピールすると、確実に関心をもってもらえます。

 

──仏文を選ぼうという後輩へのアドバイスは?
何か好きなことがある人には、仏文を勧めます。なぜならフランスは、文化も、言語も、芸術も、ファッションも、食も、どのテーマを選んでもすべてが深い。そしてフランスは影響力が強いから、私みたいに必ずしもフランスの何かでなくても、フランスと結びつけて新たな視点を見つけることもできる。もし今具体的に好きなことが見つかっていなくても、フランスならいろんなテーマがあるから、きっと見つかると思います。