
卒業生の声 Vol.34
【IT系システムエンジニア】竹内 渉
Takeuchi Wataru
仏文のホームページで先輩たちの
修士論文題目一覧を見ると
いかに自由で多彩か分かりますよ。
──なぜ仏文に決めたのですか?
日文に進みたいと思って文学部に入学しましたが、コース選択で悩んだ末に、仏文に決めました。第二外国語でフランス語を学ぶうちにもっと深く学んでみたいと思ったからです。せっかく一年間学んできたのにここでやめてしまうのはもったいない。フランス語力に磨きをかけようと決断したのですが、正直フランス語が得意でないと講義についていけないのではないかと不安でした。でも仏文に進級後も丁寧に教えてくださり、心配無用でした。
──仏文を選んでよかったことは何ですか?
少人数の講義が多かったことです。そのおかげで先生と学生とのやりとりが多く、グループワークや発表の機会も多く、みんなでひとつのクラスを作っているという感覚があったから、いつも安心感をもって教室に足を運ぶことができました。仏文の学生は、多種多様なタイプが多く、積極的に発言してクラスを盛り上げてくれるから良い雰囲気のなかで学ぶことができました。みんなでガレットを食べながらお茶会をしたのも楽しい時間でした。
──仏文で印象的だった講義は何ですか?
文章を読むことが好きなので、小説や詩などの文学作品やバンド・デシネ(フランスの漫画)についての講義は特に印象に残っています。仏文は文学だけでなく絵画や映画など幅広いジャンルを学べる講義が多く、必修講義や選択演習で学びを深めたり、自分の興味や関心を広げることができるので卒論のテーマ選択にも役に立つはずです。選択外国語のフランス語科目や学部共通科目のフランス関連の講義も豊富で履修には困らないと思います。
──卒論は何をテーマに書いたのですか?
フランスの移民問題について書きました。切っ掛けは、3年前期に受講したラップ・フランセ(フランスのラップ)に関する講義で、差別と闘いながらラップという媒体を通して自らの権利を主張し続ける黒人ラッパーの存在を知ったからです。第二次世界大戦以後、労働力のために大量に渡仏した移民がその後フランスの大きな社会問題になっていることに着目。1945~75年の「栄光の三十年」以降の移民問題を多様な視点で分析しました。
──就職にあたって仏文でよかったと思いましたか?
就職の面接で、日文希望だったのにあえて仏文を選んだ理由を話すことが、自分のチャレンジ精神をアピールするのに役立ちました。仏文とはまったく関係のないIT系企業にシステムエンジニアとして就職しようとするのは、まさにチャレンジだったんです。仏文の講義を受講して今まで触れることのなかった世界を知ることができた経験は誇れるものだと話しました。コース選択はその後の3年間を大きく左右するので慎重に選んでください。
──どんな人が仏文にくるといいと思いますか?
好奇心旺盛な人にはぜひ推奨したいです。少しでも興味があればとりあえず「コース説明会」に参加してみて欲しい。それだけで仏文ならではの魅力を感じることができると思います。日々新たな発見ができるだけでなく、自分の可能性をいかようにも広げることができる環境が整っています。先生方と学生との深いつながりがある特別な場所だから、きっと思い出に残る3年間になるし、楽しく充実した時間を過ごすことができると思います。